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医師のメディア調査『S-DMR2011』サマリー

医師も疾患啓発広告(DTC)をちゃんと見ている

■DTC広告への接触率、好感度ともに上昇傾向。逆流性食道炎をあげた医師が最多■

 一般生活者向けに実施されているDTC広告であるが、医師も一般メディアに接しているためその接触度と評価が気になるところである。もし、DTC広告に触れた医師たちが悪いイメージを持ってしまった場合、せっかく高い予算を使って実施したキャンペーンに水を差されることになりかねない。

 本調査がスタートした2003年から2005年までは、治験広告・疾患啓発など製薬メーカーによるOTCを除く医薬関連広告を見たとする医師の割合は、ほぼ横這いであった。それが2007年には一旦減少し、その後毎回徐々に上昇し、今回の結果では2007年前を上回り、約半数の医師が見ているという、最も高い比率を示した。

 具体的な疾患啓発広告としてあげられた疾患では、「逆流性食道炎」「AGA」「肺炎球菌ワクチン」「COPD」などの広告があげられている。このような広告との接触媒体では、圧倒的に「テレビ」が高い結果となっている。

 疾患啓発広告に対する好感度は、最近の広告認知率上昇傾向に比例して上昇し、好意度は3割弱まであがってきた。好ましいと思う理由として「疾患のより深い理解につながる」などの意見があがっている。

■DTCを望む疾患■

 医師が啓発広告にふさわしい疾患と考えるものは、診療科により傾向は異なるが全体では「禁煙」「糖尿病」「認知症」「うつ」など生活習慣病や神経系疾患に関するものが多い。各疾患別に、その疾患啓蒙広告を期待する理由をみると、ほとんどの疾患では例年の傾向と言えるが、「疾患のより深い理解」が一番高い理由となっている。

まとめとして

 これまで7回にわたって、S-DMR2011の結果から医師のメディア接触の状況をご紹介してきた。2003年にS-DMRがスタートして以来医師を取り巻くメディアは大きく変化し、またこれからも変化を続けることを予想させる結果であった。テレビ新聞など主流マスメディアへの接触は、下降傾向でありつつもその影響力の大きさは他のメディアとは別格であることは間違いない。ただし、マスメディアからインターネットへの時間シフトも徐々に進んでいることも確かである。一方、製薬企業の医師へのプロモーションも変化していることも読み取れた。今年からの医師への接待が規制される中、メーカー主催講演会や医局説明会の頻度がさらに高まることも予想される。しかし、製薬企業が単純に同じ戦略を同時にとることがその効果や医師の好感度にマイナスの影響がないかも考慮しておくべきと考える。つまり、より高いレベルの独自性のある緻密なコミュニケーション戦略が求められる時代になってきているということかもしれない。