プレスリリース

報道関係者各位
2006年03月01日
株式会社 社会情報サービス

医師のマスメディア接触調査 第四回 2005年版(S-DMR2005)の結果を発表

疾患啓発広告は半数が見たことがあり、見たとする医師の6割は好意的評価。
疾患理解とコンプライアンス向上を期待した診療活動へのサポート要素と捉える。
ただし、間違った理解を招かないことへの配慮も重要

医薬品市場調査会社大手の社会情報サービスは、「医師のメディア接触に関する調査」(S-DMRR)2005を昨年12月から今年1月にかけて関東・関西エリアで実施、その結果がまとまった。

この調査は2002年の初回実施以来4回目となる。製薬企業MRによる訪問接触からテレビなどマスメディアに至るまで医師を取り巻くすべてのメディアについての接触状況を把握できる調査。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌(一般誌/医学専門誌)・インターネット(PC/携帯)・学会/講演会・メーカーMRの接触および利用状況の他に、一般生活者向けの疾患啓発広告に対する感想や意向についても質問をした。調査対象は首都圏と京阪神の病院および診療所医師、回答者数は1,447人。

1.各メディアへの接触状況に関する概要

【テレビ・新聞・雑誌】
医師がよく見るテレビ番組はニュース番組が引き続き上位に位置「報道ステーション」が一位、ワイドショー情報バラエティでは「みのもんたの朝ズバッ!」芸能・演芸・バラエティでは「たけしのTVタックル」が高い比率となっている。
普段よく読む新聞は、朝刊は「朝日新聞」が最も高くこれに他の全国版総合紙各誌が続く。
雑誌についてはほぼ毎号閲読しているとして、一般紙の1位は「週刊文春」であった。医学一般誌では「日本医師会雑誌」、「日経メディカル」、「メディカルトリビューン」が上位に挙がった。医学専門誌は各領域に渡り153誌を掲載し普段よく読むものを聞いたところ、「日本内科学会誌」、「ジャミックジャーナル」、「今日の治療指針」が上位3誌であった。

【インターネット・携帯】
 インターネットの利用有無・利用場所・時間・閲覧サイトおよび携帯の利用状況を質問。PCでのインターネット利用は85%であった。携帯電話は83%が利用しており、さらに43%はメールとWEBも利用している。
 PCでの立ち上げブラウザは「ヤフー」が最も高く、「ヤフー」以外での閲覧サイトは「所属学会のサイト」が最も高く一ヶ月以内では40%であった。

【学会・講演会・医局説明会】
「学会の国際的な大会」「学会の全体会」「学会の地方会」「メーカー主催の講演会等」「医局説明会」についての参加状況を質問。これらの中では「メーカー主催の講演会等」への参加が最も多く、79%の医師が参加しているとしている。年間平均参加回数は3.1回。

【メーカーMR】
製薬企業のMR活動も医師へのプロモーションの接触媒体としては重要なメディアと捉え内資・外資併せて52社についてその活動状況評価を測定した。MR訪問割合上位は「アステラス」が53%でトップ。さらに「ファイザー」「武田」がついで上位3社。訪問したとするメーカーについて訪問頻度では「武田」「アストラゼネカ」「アステラス」が上位3社という結果となった。「アステラス」合併により昨年の訪問割合「藤沢」3位「山之内」8位からトップに躍進したかたちとなった。

2.疾患啓発(DTC)への受容性と要望

【疾患啓発(DTC)広告の受容度と望ましい疾患】
製薬企業がマスメディアを通じて行われる疾患啓発などの直接広告について医師たちは、48%とほぼ半数が「見たことがある」と回答しており、見たとする医師らはこれらの広告について「好ましい」(32%)「やや好ましい」(29%)と、6割が好意的とする回答であった。
その理由としては「疾患のより深い理解につながる」(64%)が最も多く、「治療・服薬コンプライアンスにつながる」(50%)と続き、疾患啓発広告が医師の診療活動をサポートする要素となっていることがうかがえる。
一方「好ましくない」は4%であったが、その理由としては「間違った知識を得る可能性がある」(79%)が最も多くあげられた。少数ではあるがこのことは、一般生活者に正しく理解をしてもらいたいとする医師からの警告ともいえる。

見たことがある広告についてその疾患領域などを自由記入で挙げてもらったところ、疾患名では「ED(勃起不全)」「うつ病」「爪白癬(水虫)」が上位3位に挙がった。メーカー名では、「ファイザー」「GSK」「バイエル」「ノバルティス」「万有」の外資大手が上位挙がったほかジェネリックメーカーの「沢井」がこれに続いた。
回答した医師たちは具体的な製品名も挙げており、「バイアグラ」「ラミシール」「パキシル」「プロペシア」「レビトラ」「キサラタン」「イトリゾール」が上位に挙がった。

【DTCを望む疾患】
今回の調査では、さらに医師が啓発を望むとする疾患分野についても質問をしており、生活習慣病を中心に具体的な疾患が多く挙げられた。診療行為をサポートする疾患啓発広告として、今後取り上げる疾患の受容性や伝え方を考えるためのデータとしても使用される予定。

結果詳細は、大手広告代理店各社によって製薬業界向けのメディアプランニングに活用され、サマリー編は製薬メーカーにも情報提供される。

2005年調査概要

調査方法

1.調査名 SSRI Doctors Media Research(S-DMR(R)
2.目 的 医師のマスメディアへの接触状況を定量的に調査し、医師を意識したメディア戦略策定の一助とする。
3.調査方法郵送調査法
4.調査地域首都圏・京阪神地区
5.調査対象
 及び実施数
合計 1447名
病院医師:一般内科・循環器内科・消化器内科・心療&精神科・整形外科・皮膚科&アレルギー科・眼科・婦人科・泌尿器科・耳鼻咽喉科 開業・診療所医師:内科・診療&神経内科・整形外科・皮膚&アレルギー科・眼科・婦人科・泌尿器科・耳鼻咽喉科
各科50名前後(開業・診療所医師のみ130名)
6.日 程 
実査2005年12月10日~2006年1月27日
集計結果作成~2006年1月30日
報告書作成~2005年3月1日


S-DMR2005 CONTENTS

Ⅰ.テレビ視聴状況
1.テレビ視聴時間帯
2.よく観るTV局【16局】
3.よく観るTV番組【平日・土日 275番組(民放)】
Ⅱ.ラジオ聴取状況(FM/AM)
4.最近1ヶ月間のラジオ聴取経験
5.ラジオ聴取時間帯
6.よく聴くラジオ局【関東関西 19局】
7.時間帯別よく聴くラジオ局【関東関西 19局】
Ⅲ.新聞閲読状況
8.朝刊閲読状況【22紙】
9.夕刊閲読状況【12紙】
Ⅳ.雑誌閲読状況
10.雑誌閲読状況【29誌】
11.専門誌閲読状況【153誌】
Ⅴ.インターネット利用状況
12.携帯電話でのインターネット利用状況
13.パソコンでのインターネット利用状況
14.パソコンでのインターネット利用時間
15.サイト閲覧頻度【26サイト】
Ⅵ.疾患啓蒙広告について
16.医療医薬品対象疾患啓発広告の認知
17.疾患啓発広告の好意度
18.疾患啓発広告が好ましい理由
19.疾患啓発広告が好ましくない理由
20.疾患啓発広告を期待する分野・疾患【26疾患分野】
Ⅶ.メーカーとMRのイメージ
21.最近1ヶ月のMRとの接触【52社】
22.MRの訪問頻度(月平均回数)
23.MRの好感度(平均点数)
24.メーカー好感度(平均点数)
25.メーカーイメージ
26.各メーカーの強み
Ⅷ.学会、セミナーなどへの参加状況
27.最近1年間のセミナー出席回数
28.印象に残っているセミナー・医局説明会
Ⅸ.最近採用した新規薬剤
29.最近半年間に新規採用した薬剤の有無
30.最近半年間に新規採用した薬剤
31.新規採用薬剤の情報源(認知経路/使用の契機)
32. 医療関連情報の関心頻度
33.関心を持ち見聞きする内容


会社概要

株式会社 社会情報サービス
東京都新宿区富久町10-5 NMF新宿EASTビル 2F、3F

設立1982年4月
資本金2700万円
主な事業内容市場調査の企画実施分析、コンピュータソフト開発、インターネット関連企画運営、マーケティングコンサルティング
代表者牧田 孝(代表取締役社長)
従業員50名
加盟団体日本マーケティングリサーチ協会(JMRA)
日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)
URLhttp://www.ssri.com/


連絡先  傳農 寿(でんのうひとし) e-mail; hdennoh@ssri.com
木原 潤(きはらじゅん) e-mail; jkihara@ssri.com
日下 知之(くさかともゆき) e-mail; tkusaka@ssri.com
TEL.03-6709-9710
FAX.03-5361-7431
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