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プレスリリース

報道関係者各位
2009年03月16日
株式会社 社会情報サービス

『薬剤の使用動向調査(2008年11月実施)』の結果を公表

~薬剤の認知・使用の現状と今後を見通す~

  • 前立腺肥大症治療薬『アビショット』の販売中止で、半年以内に中止する考えの医師は32%。
  • 半年以内の減少を予想する医師も合わせると、およそ半数が他剤への切替を検討。
  • 切替先として最も多く指名されたのは、併売先発品である『フリバス』。アビショット減少/中止意向を持つ医師の約7割に上る。

 社会情報サービスは、「薬剤の使用動向調査」(2008年11月実施)の結果をまとめた。
 この調査は1984年から2005年まで年2回、計40回にわたり、郵送調査法にて行われていた「薬剤の使用状況満足度調査」に代わり、2006年12月よりインターネット調査法にて新たに開始した調査である。これまでに、以下の8つの薬効群で今回を含め4回の調査を行っている*1
・血圧降下剤・脂血症治療剤
・抗リウマチ剤・経口抗生・合成抗菌剤
・非ステロイド性消炎鎮痛剤(経口)・非ステロイド性消炎鎮痛剤(貼付)
・抗アレルギー剤*1・前立腺肥大・排尿困難治療剤*1
*1: 抗アレルギー剤および前立腺肥大・排尿困難治療剤のみ2007年10月から実施した)

 調査内容は、薬剤の認知・使用率や薬効内での処方患者割合、満足度評価などの現状評価に加え、製品メッセージ評価、及び半年後の処方量増減予測や処方減少・中止に伴う予定切替先薬剤の把握といった短期的将来の展望を盛り込んだものとなっている。
 調査は、全国の各診療科を対象にインターネット法で実施され、調査期間は2008年11月4日~11月22日。なお、各薬効ごとに対象診療科が異なっており、今回、調査結果の一部を公表する「前立腺肥大・排尿障害治療剤」の診療科別内訳とそれぞれの有効回答数は、以下の通りである。


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<表1:2008年11月実施の使用動向調査(前立腺肥大症治療剤)の診療科別有効回答数一覧>


調査結果(一部)
 調査結果のうち、前立腺肥大症・排尿困難治療剤の現在の処方患者割合と半年後の処方量増減予測、および「減少する」「中止する」薬剤の切替先予定製品について、その一部を公表する。なお、半年後の予測の部分については各医師ごとに処方患者割合の高い上位5製品を対象としている。

 【現在の処方患者割合】(→図1右)
 現在処方している患者割合が最も高かった製品は、ハルナール(36.7%)。これに次ぐフリバス(17.8%)の2倍以上の処方患者割合を占めている。以下、エビプロスタット(12.4%)、ユリーフ(第一三共)(10.5%)、アビショット(10.2%)となっている。


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<図1:半年後の使用製品増減予測(左)および現在の処方患者割合(右)>
*2:現在、前立腺肥大症・排尿困難治療剤を処方されている患者数に対する各製品のシェア)


 【半年後の使用製品増減予測】(→図1左)
 半年後の処方患者割合が「増加する」と最も多く予想された製品は、ユリーフ(キッセイ:53%, 第一三共:52%)であった。
最も注目に値するのは、アビショット使用医の約半数が「減少する」または「中止する」と回答、特に「中止する」とした回答が3割を超えている点である。これは、アビショットの販売中止の発表(2008.11.10.)の直前直後という調査実施時期の影響が反映していると共に、アビショットから他剤への切替対応が迅速に行われる可能性を示していると考えられる。なお、この傾向は内科医よりも泌尿器科医で、HPよりもGPで顕著となっている点を補足する。

【アビショットからの切替先として想定される製品】(→表2)
 アビショットからの切替先として最も多く挙げられた製品は、併売先発品であるフリバス(71%)であり、約7割の医師から挙げられた。ただし、そのほかのαブロッカーであるハルナール(40%)やユリーフ(第一三共:37%, キッセイ:29%)もそれぞれ3-4割の医師が切替先として挙げている。
 これらは前立腺肥大症治療薬市場の勢力図に変化が生じる可能性を示唆したデータであり、今後の動向に注目したい。

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<表2:今後半年間でアビショットの処方患者割合が現在よりも「減少する」「中止する」とした医師の切替予定先製品>
*3:今後半年間でアビショットの使用患者割合が現在よりも「減少する」または「中止する」と回答した医師のみを回答対象とした)

今後の調査予定
 今回調査対象となった、前立腺肥大症治療薬を含む血圧降下剤など計8薬効については、今後も年2回の実施を予定しており、次回調査は2009年5月実施の見込み。なお、これらの8薬効のほかに、骨粗鬆症治療薬・抗血小板剤ついても別日程で同様の調査を実施しており、最新版は2009年2月(第3回目)に調査を実施済みである。

調査概要


調査方法

1.調査名薬剤の使用動向定期調査(2008年11月実施)
2.目 的調査対象薬効の各薬剤についての認知使用率や製品イメージの把握、使用製品の満足度に加え、半年後の処方動向予測と処方の減少・中止が予想される薬剤の切替先の薬剤を把握することを目的とした。
3.調査期間平成20年11月4日から平成20年11月22日
4.調査方法インターネット調査法
5.調査地域全国
6.調査対象薬効 a)経口NSAIDs
b)貼付NSAIDs
c)リウマチ治療剤
d)経口抗生・合成抗菌剤
e)抗アレルギー剤
f)脂質異常症治療剤
g)血圧降下剤
h)前立腺肥大症・排尿障害治療剤
7.調査対象 以下の診療科を標榜している医師
(注:薬効によって、調査対象診療科は異なっている)
「(一般)内科」「消化器内科」「循環器内科」「呼吸器内科」「代謝内分泌内科」「神経内科」
「腎臓内科」「リウマチ膠原病内科」
「(一般)外科」「整形外科」「脳神経外科」「皮膚科」「耳鼻咽喉科」「泌尿器科」
8.有効回答票総数 a)経口NSAIDs:501件
b)貼付NSAIDs:501件
c)リウマチ治療剤:396件
d)経口抗生・合成抗菌剤:651件
e)抗アレルギー剤:442件
f)脂質異常症治療剤:509件
g)血圧降下剤:517件
h)前立腺肥大症・排尿障害治療剤:365件


調査項目
 1. 月平均処方患者と処方患者割合
 2. 認知率と使用率
 3. 製品別処方患者数および処方患者割合
 4. 後発品変更不可患者割合
 5. 満足度
 6. 製品使用理由
 7. 使用製品増減予測
 8. 製品切替意向
 9. 新規使用開始予定製品
10. 製品使用開始理由

調査対象薬剤一覧(2008年11月実施分)
【血圧降下剤】
薬剤ブランド名会社名
レニベース万有
タナトリル田辺三菱
エースコール第一三共
コバシル協和発酵キリン
オルメテック第一三共/興和
ディオバンノバルティス
ニューロタン万有
ブロプレス武田
ミカルディスベーリンガー/アステラス
イルベタン塩野義
アバプロ大日本住友
プレミネント万有
ノルバスクファイザー
アムロジン大日本住友
アムロジンOD錠大日本住友
アダラートCRバイエル
コニール協和発酵キリン
ヘルベッサーR田辺三菱
アテレック持田
カルブロック第一三共
カルデナリンファイザー
アーチスト第一三共
メインテート田辺三菱
テノーミンアストラゼネカ/大日本住友
セララファイザー
    【脂質異常症治療剤】
薬剤ブランド名会社名
メバロチン第一三共
リピトールアステラス/ファイザー
リポバス万有
ローコールノバルティス
クレストールアストラゼネカ/塩野義
リバロ第一三共/興和
リピディル武田/科研/あすか
トライコア帝人
ベザトールSRキッセイ
コレバイン田辺三菱
エパデール持田
ゼチーアシェリング・プラウ


【非ステロイド性消炎鎮痛剤(経口)】
薬剤ブランド名会社名
ロキソニン第一三共
ボルタレンノバルティス
オステラックワイス/武田
モービック第一三共
ハイペン日本新薬
ロルカム大正富山
セレコックスアステラス/ファイザー


【非ステロイド性消炎鎮痛剤(貼付)】
薬剤ブランド名会社名
ナボールテープ久光
ボルタレンテープノバルティス
モーラステープ久光/祐徳
アドフィード科研
セルタッチワイス
ミルタックス第一三共
モーラス久光
ロキソニンパップ第一三共
ナボールパップ久光
ロキソニンテープ第一三共


【経口抗生剤・合成抗菌剤】
薬剤ブランド名会社名
フロモックス塩野義
セフゾンアステラス
メイアクト明治
クラビット第一三共
ガチフロ杏林/大日本住友
アベロックスバイエル/塩野義
ジェニナックアステラス/大正富山
クラリス大正富山
クラリシッドアボット
ジスロマックファイザー


【抗リウマチ剤】
薬剤ブランド名会社名
リウマトレックスワイス/武田
リマチル参天
アザルフィジンEN参天/ファイザー
エンブレルワイス/武田
レミケード田辺三菱
アラバサノフィ・アベンティス
プログラフアステラス
アクテムラ中外
ヒュミラアボット/エーザイ
メトトレキサート「タナベ」田辺三菱
メトトレキサート「サワイ」沢井
メトレート参天
    【前立腺肥大治療剤】
薬剤ブランド名会社名
ハルナールアステラス
フリバス旭化成
アビショットシェリング・プラウ
ユリーフキッセイ
ユリーフ第一三共
エブランチル科研
プロスタールLあすか
パーセリンシェリング・プラウ
エビプロスタット日本新薬
セルニルトン扶桑


【抗アレルギー剤】
薬剤ブランド名会社名
ザジテンノバルティス
アレジオン日本ベーリンガー
エバステル大日本住友/明治
ジルテック第一三共/GSK/UCB
クラリチンシェリング・プラウ/塩野義
タリオン田辺三菱
アレグラサノフィ・アベンティス
アレロック協和発酵キリン
オノン小野
シングレア万有
キプレス杏林


参考:調査対象薬剤一覧(2009年2月実施分)
【抗血小板剤】
薬剤ブランド名会社名
バイアスピリンバイエル
パナルジンサノフィ・アベンティス
プレタール大塚
プラビックスサノフィ・アベンティス
アンプラーグ田辺三菱
ペルサンチン日本ベーリンガー
エパデール持田
オパルモン小野
プロレナール大日本住友
ドルナーアステラス/東レ
プロサイリン科研
    【骨粗鬆症治療剤】
薬剤ブランド名会社名
エルシトニン旭化成
アルファロール中外
ワンアルファ帝人
ロカルトロール中外/杏林
グラケーエーザイ
ボナロン5mg帝人
ボナロン35mg帝人
フォサマック5mg万有
フォサマック35mg万有
アクトネル2.5mgエーザイ
アクトネル17.5mgエーザイ
ベネット2.5mg武田
ベネット17.5mg武田
エビスタイーライリリー/中外


会社概要

株式会社 社会情報サービス
東京都新宿区西新宿5-1-14
設立:1982年4月
資本金:2700万円
主な事業内容 :市場調査の企画実施分析、コンピュータソフト開発、
 インターネット関連企画運営、マーケティングコンサルティング
代表者:牧田 孝(代表取締役社長)
従業員:50名
加盟団体 :日本マーケティングリサーチ協会(JMRA)
 日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)
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