プレスリリース

報道関係者各位
2020年03月09日
株式会社 社会情報サービス

CIインサイトレポート 「CHF(慢性心不全)」 リリース
新規薬剤の参入により変革期を迎える慢性心不全治療の将来動向を徹底予測

開発薬の中で最も期待度が高い薬剤はSGLT2阻害薬、次いでARNI(LCZ696)
SGLT2阻害薬は慢性心不全での適応取得で処方数は急伸とKOLは予測

 株式会社社会情報サービスは、注目される疾患分野について独自調査による開発動向や開発薬の評価を分析および将来的な市場動向を予測する「CIインサイトレポート」の第7弾として、この度「CHF(慢性心不全)」をテーマに実施し、レポートを発表した。
 慢性心不全治療における薬物療法は、これまで長期に亘ってACE/ARB、βブロッカー、MRAをベース薬として、他に利尿薬、強心薬などが処方される状況が続いていたが、昨年(2019年11月)久方ぶりに新薬 HCNチャネル遮断薬コララン(イバブラジン) <小野薬品工業>が発売された。
 また、開発薬では、大型候補品と期待されるアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI) LCZ696(サクビトリルバルサルタン)、
 SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、ダパグリフロジン)
などの複数の有望な新薬が開発後期に入っており、それらの開発動向に注目が集まる。
 国内の心不全の患者数は高齢化社会の進行に伴い、現状で約120万人、2030年には130万人に達すると推計される中で、上記の新薬の登場により、慢性心不全治療薬の市場規模は急激に拡大傾向に向かうと見られる。

■ 調査結果の一部抜粋

Part I データ分析編
オープンソースを基にした、既存品45製品、開発品11製品を対象に、製品プロファイル、試験情報、論文情報などを分析。
Part II 定量調査編
207名の慢性心不全臨床医を対象としたWEB定量調査
<内 後期開発薬 治験参加医 61名>
  • 現状での治療薬の処方動向については、2剤併用では「ACE阻害薬+β遮断薬」、3剤併用では「ACE阻害薬+β遮断薬+利尿薬」が最も高く、それぞれ3割強を占める
  • 現在開発後期にある6剤を対象に、薬剤名・薬剤特性の認知状況別に「薬剤別の上市後の処方意向」について調査したところ、「薬剤名と薬剤特性の両方を認識している」と回答した医師群の7割以上の医師がLCZ696(サクビトリルバルサルタン)、SGLT2阻害薬 エンパグリフロジン、ダパグリフロジンの3剤に対して処方意向が高いと回答
< 開発薬の薬剤別処方意向・期待度 >
開発薬の薬剤別処方意向・期待度
Part III KOLヒアリング編
循環器内科TOP KOL(関連学会 理事・役員)3名にヒアリング
  • 治療のベース薬は、ACE/ARB(特にACE)、β遮断薬、MRAの3剤
  • タイプ別の治療成績(response rate)は、HFrEFが50~60%程度、HFpEFが30%弱、アンメットニーズはHFpEFの方が圧倒的に高いと述べる
  • 後期開発品の中で最も評価・期待度が高い薬剤は、SGLT2阻害薬 エンパグリフロジン、ダパグリフロジン、次いでLCZ696(サクビトリルバルサルタン)、これらは今後の試験結果・エビデンス次第ではベース薬になり得る可能性 有と予測する
  • 特にSGLT2阻害薬は、慢性心不全での適応取得後は、処方数は大幅に伸長と予測する

■「CIインサイトレポート_CHF」 全体概要

「CIインサイトレポート_CHF」 全体概要

■「CIインサイトレポート_CHF」Part別概要

「CIインサイトレポート_CHF」Part別概要
*CI(正式名称:コンペティティブ インテリジェンス)……
自社の方針、戦略意思決定、運営に影響する外部の情報を倫理的に収集、分析、管理する組織的な一連のプロセスを指す。
日本語では「競合情報分析」と訳されることが多い。
[CIインサイトレポートの活用例]
  • 自社の営業、マーケティング、研究開発の事業方針・戦略に関する意思決定の指標として
  • 対象疾患市場・製品の Forecastingの指標として 等……

■本件お問い合わせ先

株式会社社会情報サービス
担当 : 廣瀬
TEL : 06-6228-0632
e-mail : thirose@ssri.com
株式会社社会情報サービス
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資本金 2,700万円
代表者 代表取締役 牧田 孝
従業員数 137名
所在地 本社
〒162-0067
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MDB株式会社
SSRI China Co., Ltd.(海外子会社)
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HIMA Research(海外関連会社)
URL http://www.ssri.com/
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