プレスリリース

報道関係者各位
2021年10月11日
株式会社 社会情報サービス

PatientsMap 2021JP(本年度日本版)を販売開始
COVID-19による診療患者の影響に関する分析結果を発表

  • 総診療患者数は前年よりも増加するも、COVID-19発生前の水準までは戻りきらず
  • 患者数上位疾患の中でも、花粉症や通年性アレルギーは20%を越える減少幅
  • インフルエンザは、前年からさらに減少幅が大きくなりCOVID-19発生前から76.9%と大幅減少

 株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社は、2021年9月30日にPatientsMap 2021JP(2021年度日本版)の販売を開始した。
 PatientsMapは毎年2万人以上の医師の協力により、約400疾患の診療率や患者数、アンメット・メディカル・ニーズ(新薬の登場を希望)、製薬企業各社のリアルMRとe-ディテールの活動状況について調査した大規模データベースで、2010年から10年以上にわたって同じ調査フレームで継続的に調査を実施している。

 今回、このPatientsMapの過去3年間分のデータを用いて、COVID-19発生前後における医師が診療する患者数の変化について分析を実施した。

<比較分析データ>
2019年度:PatientsMap 2019JP(2019年4月15日~8月27日実施)COVID-19発生前
2020年度:PatientsMap 2020JP(2020年5月20日~8月27日実施)COVID-19発生後 約半年 ※第1回緊急事態宣言期間含む
2021年度:PatientsMap 2021JP(2021年4月21日~8月14日実施)COVID-19発生後 約1年半

 表1は、総診療患者数推計値について、2019年を基準として前年2020年と本年2021年の変化率を分析した結果である。
これをみると、総診療患者数の変化率は前年にマイナス13.8%と大きく減少しており、COVID-19による受診行動の変容がPatientsMapデータにも表れているのが読み取れる。そして、2019を基準としたときの本年の変化率はマイナス10.8%となった。前年よりも減少率が小さくなり、患者の戻りが伺えるが、まだ2019ほどの水準には至っていないことが推察できる。

 次に、表2では、本年度調査において診療患者数推計値が多かった上位10疾患について、2019年を基準として前年と本年の診療患者数推計値の変化率を分析した。
疾患別においても、患者数が多かった上位10疾患は全ての疾患において、2019年から前年・本年と診療患者数推計値の減少が続いていることが確認でき、緊急性の少ない慢性疾患などにおいては診療控えが継続していることが考察される。また、上位10疾患の変化率で特徴的であるのは、インフルエンザウイルス感染症の減少率である。前年マイナス27.2%であったのが本年ではマイナス76.9%となっており、このPatientsMapにおいてもインフルエンザウイルス感染症の罹患者が大幅に減少しているのが確認できる結果となった。

(表1)総診療患者数推計値の変化
※COVID-19発生前の2019年を基準としたときの変化率
2019JPからの変化率
2020JP2021JP
全体-13.8%-10.8%
(表2)疾患別診療患者数推計値の変化
※COVID-19発生前の2019年を基準としたときの変化率
※2021JPの診療患者数推計値上位10疾患を抽出
疾患2019JPからの変化率
2020JP2021JP
Ⅱ型糖尿病-5.8%-10.6%
スギ花粉症(直近1年間)-31.1%-28.7%
骨粗鬆症-10.9%-17.0%
腰痛症-7.7%-13.0%
不眠症-7.1%-12.1%
胃食道逆流症/非びらん性胃食道逆流症-9.4%-13.4%
高トリグリセリド血症-6.9%-11.8%
膝関節-9.3%-12.8%
通年性アレルギー性鼻炎-21.6%-22.0%
インフルエンザウイルス感染症(直近1年間)-27.2%-76.9%


「PatientsMap 2021JP」の概要

 M3医師パネルを対象に調査を実施。

調査対象 エムスリー会員医師
調査方法 インターネット調査
調査期間 2021年4月21日~2021年8月14日実施
集計サンプルサイズ 20,201サンプル
調査疾患数 442疾患
調査項目 総患者数(直近1ヶ月)
疾患別診療患者数(直近1ヶ月)
疾患別薬剤処方患者数(直近1ヶ月)
新薬を望む疾患
疾患別新薬を望む理由(既存薬に対する不満)
疾患別新薬を望む患者割合(新薬要望患者割合)
MR訪問を受けたメーカー(直近1ヶ月)
インターネットによる情報提供を受けたメーカー/MR経由(直近1ヶ月)
インターネットによる情報提供を受けたメーカー/MR経由以外(直近1ヶ月)
信頼しているメーカー

なお、本サービスにつきましては、日本国内では、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。

■本件お問い合わせ先

株式会社社会情報サービス
e-mailpatientsmap@ssri.com
■株式会社社会情報サービス
設立 1982年4月
資本金 2,700万円
代表者 代表取締役 牧田 孝
従業員数 137名
所在地 本社
〒162-0067
東京都新宿区富久町10-5 NMF新宿EASTビル 2F、3F
大阪支社
〒541-0046
大阪府大阪市中央区平野町4-6-3 大明ビル4F
関連会社 PDリサーチ株式会社
MDB株式会社
SSRI China Co., Ltd.(海外子会社)
SSRI Asia Pacific Co., Ltd.(海外子会社)
HIMA Research(海外関連会社)
URL https://www.ssri.com/
■エムスリー株式会社
設立 2000年9月
資本金 290億36百万円(2020年3月31日現在)
代表者 代表取締役 谷村 格
連結従業員数 8,249名(2021年3月31日現在)
所在地 東京都港区赤坂1丁目11番44号 赤坂インターシティ10階
URL https://corporate.m3.com/
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