ヘルスアウトカムリサーチ

ヘルスアウトカム
リサーチ

アウトカムリサーチへの取り組み

アウトカムリサーチ(HEOR : Health Economic and Outcomes Research)とは…
疾患治療による経済への影響や、その患者が社会に及ぼす影響を統計的に分析するもの
 医療技術評価(HTA : Health Technology Assessment)の指標として、費用対効果(CE:Cost-effectiveness)やアウトカムリサーチ(OR:Outcomes Research)が重要視される傾向にあり、アウトカムリサーチ結果をポスターや論文にして、学会などで発表するケースが増えてきています。
 株式会社社会情報サービスは、弊社取り扱いの米国のCerner Enviza社(旧Kantar Health社)の患者データベースNHWS(National Health and Wellness Survey)によるアウトカムリサーチサービスを提供しております。

患者データベースNHWSの詳しい情報はこちら

ヘルスアウトカムリサーチ(Health Outcomes Research)
 ヘルスアウトカムリサーチでは、ある疾患患者と他のグループとの比較やアンメットニーズなどについて分析することで、ある疾患における患者のQuality of Life(QOL)や疾患による労働生産性・日常生活への影響(WPAI)、アドヒアランスなど患者の医療に対する考えや行動、疾患の重症度や併発症など、患者の現在の状況をプロファイリングすることが可能です。
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その分析で用いられるのがアウトカム指標です。アウトカム指標にはいくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。

アウトカム指標評価尺度
Quality of Life (QOL)SF-12v2 (SF-36v2はUSのみ), EQ-5D-5L etc.
労働生産性・日常生活への影響WPAI etc.
アドヒアランスMorisky Medication Adherence Scale(2018年まで。現在はVASとMAR-SCALEを使用) etc.

サービスのご提供方法
 サービスのご提供方法には2種類ございます。

  1. 患者データベースNHWSをベースとしたアウトカムリサーチサービス
  2. 独自に設計した調査結果に基づいたアウトカムリサーチサービス
米国Cerner Enviza社(旧Kantar Health社)のアウトカムリサーチポスター紹介
 ここからは、米国のCerner Enviza社(旧Kantar Health社)が患者データベースNHWSを使用してアウトカムリサーチの結果をまとめたポスターをご紹介します。
 NHWSは、主要12か国200万人以上の成人の一般生活者を対象にしたアンケート調査に基づく患者データベースで、一般的な健康状態の他、200以上の疾患・症状に関する情報を取得しています。

1. ある疾患患者と一般生活者との比較の例 - EU5か国における過活動膀胱OABについて

or_img02 過活動膀胱OABの症状が出ている患者はそうでない人に比べ女性の割合が高く、平均年齢も高いことが示されました。
 QOLについては精神面・身体面共にOAB患者のスコアの方が低いことがわかります。それに伴い、労働生産性と日常生活への影響を見るWPAIの4つの項目すべてにおいてもOAB患者の結果の方が悪くなっています。
 なお、この2群を比較するにあたり、いずれもOAB用剤を処方されている患者は除外しています。

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2. 各国間比較の例 – G7と中国の全8か国における介護の実態について

or_img03 介護者の割合はスペインが11.6%、中国が10.6%と高く、日本は8か国中4.9%と一番低いことが示されました。また介護者の属性については、中国以外の7か国では女性の割合の方が多く、平均年齢は日本が54.1と一番高いことがわかります。
 介護をしている患者の疾患については、中国では変形性関節症の患者が33.6%と一番高かったのに対し、G7においてはアルツハイマー病/認知症患者の割合が高く、中でも日本は43.8%と他国が25%前後となっている中で著しく高い割合となっています。
 また介護者はそうでない人に比べ、QOLのスコアが悪く、うつ病の評価尺度であるPHQ-9のスコアによるとうつ病のリスクが高いことも示されました。

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3. 複数疾患の比較の例 - アメリカにおける19種類の疾患間比較について

or_img04 WPAI(労働生産性・日常生活への影響度)による分析。WPAIの項目のうち疾患による労働面への影響を見てみると、19の疾患の中で特に、エイズ、骨折、および、腎疾患患者に影響が出ていることがわかります。また日常生活面に特に支障を来している疾患は、ヘルニア、腎疾患、および、背部・脊柱関連の疾患です。
 これらの疾患の有病率は他の疾患と比べると高くはないものの、罹患した場合に労働生産性・日常生活に大きな支障が生じており、特に腎疾患については両面に与える影響が大きいことが示されました。

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4. アンメットニーズの例 - ブラジルにおける主要10疾患のアンメットニーズについて

or_img05 ブラジルでは、有病率の高い慢性疾患でも治療率は低い状態ですが、 Farmacia Popular do Brasilによる高血圧症・糖尿病患者への医薬品無料提供の取り組みによって、高血圧症は例外的に高い治療率となっています。
 また10疾患の中でも特に精神科系疾患は治療率が低く、またQOLのスコアも著しく低いことがわかります。
 公衆衛生の観点からすると、ブラジルでは慢性疾患についての適切な対応の重要性に重点を置くべきだとしています。

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 これら例に挙げたポスター以外にも、患者データベースNHWSを用いたアウトカムリサーチ結果をポスターにして学会で発表、論文にまとめてジャーナルへ発表した実績がこれまでに多数ございます。それらのポスター・論文については以下のリンクより閲覧可能です。

https://www.cernerenviza.com/clinical-publications

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 またいくつかのポスターについては、日本語の解説が付いた資料をご用意しております。
 そちらの資料について、その他サービス全般についてのお問い合わせは、以下までご連絡ください。

■本件お問い合わせ先
株式会社社会情報サービス
HBI・MA局 RP&DB部
患者データベースNHWS担当者
TEL:03-6709-9710
FAX:03-5361-7431
E-MAIL:nhws@ssri.com
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