株式会社 社会情報サービス
プレスリリース
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CIインサイトレポート 「CKD 2022」 リリース
SGLT2の参入により新たなステージに突入したCKD市場を徹底分析・予測
SGLT2はCKD治療の新たな中心薬に定着するとTOP KOLは予測。
MRA、GLP-1、Nrf2等 新薬開発は更に活況に
株式会社社会情報サービスは、注目される疾患分野について独自調査による開発動向や開発薬の評価を分析および将来的な市場動向を予測する「CIインサイトレポート」において、この度「CKD(慢性腎臓病)」をテーマに実施し、レポートを発表した。
慢性腎臓病(CKD)治療は、これまで長年に亘ってRAS系阻害薬(ACE/ARB)を中心とした薬物療法が行われてきたが、2021年8月にSGLT2阻害薬「フォシーガ」(アストラゼネカ/小野薬品工業)が“2型糖尿病合併の有無に関わらない慢性腎臓病(CKD)”の治療薬として、国内で初の承認を取得した。調査対象医師である国内腎臓内科TOP KOLは、“当該領域は長らく新薬の参入がなかった中で、フォシーガの承認は慢性腎臓病治療において非常に革新的である”と高く評価し、同時にフォシーガの試験データ(DAPA-CKD試験)についても“当該領域で初めて精度の高い試験データが発表された”との高い評価を挙げている。
また、2022年6月に「カナグル」(田辺三菱製薬/第一三共)が“2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(DKD)”の治療薬として承認を取得し、近い将来には「ジャディアンス」(日本ベーリンガーインゲルハイム/日本イーライリリー)が「フォシーガ」に次いで、“2型糖尿病合併の有無に関わらない慢性腎臓病(CKD)”の治療薬として承認取得が見込まれ、SGLT2の当該領域への参入が相次ぐ。
この様な状況下で、昨年2022年11月に日本腎臓学会から「CKD 治療における SGLT2 阻害薬の適正使⽤に関する recommendation」が発出され、TOP KOLは揃って“SGLT2の参入は当該診療のブレークスルーに繋がる”と高い期待を寄せ、同時に“SGLT2は新たに慢性腎臓病治療の中心薬に定着する”との見方を示している。
SGLT2以外にも、2022年6月に新規MRA「ケレンディア」(バイエル薬品)が“2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(DKD)”を対象に上市された。また、開発段階には、GLP-1、Nrf2、ASK-1等開発後期の薬剤を始め、多くの新薬が開発参入する等、当該領域の開発状況は更に活況を呈している一方で、これら新薬に対してTOP KOLは“中心薬になるSGLT2との併用データの構築が市場浸透の重要なポイントになり得る”との見方を示している。
新たなステージに突入したCKD(/DKD)市場動向は今後更に注目が集まる。
■ 調査結果の一部抜粋
- Part I データ分析編
- オープンソースを基にした、既存薬 約50製品、開発薬 約20製品を対象に、製品プロファイル、試験情報、論文情報などを分析。
- Part II 定量調査編
- 208名のCKD/DKD臨床医(腎臓内科、糖尿病/代謝/内分泌内科、一般内科)を対象としたWEB定量調査
<内 SGLT2処方医 202名>- 「今後、CKD治療で処方数の増加が見込まれる薬剤(上位薬剤)」について調査したところ、診療科全般において、DM合併では5割以上の医師が、DM非合併では約5割の医師が「最も処方数が増加する薬剤はSGLT2」と回答している。
- 今後、CKD治療で処方数が多くなる薬剤については、DM合併(2型糖尿病合併 有)では5割以上の医師が、DM非合併(2型糖尿病合併 有)では約5割の医師が「SGLT2を1位(最も処方数が増加)」としている。
- 尚、診療科間で大きな差異は見られず、全般的に同様の傾向が見られた。
- 「今後、CKD治療で処方数の増加が見込まれる薬剤(上位薬剤)」について調査したところ、診療科全般において、DM合併では5割以上の医師が、DM非合併では約5割の医師が「最も処方数が増加する薬剤はSGLT2」と回答している。
- Part III KOLヒアリング編
- 腎臓内科TOP KOL3名にヒアリング
- フォシーガの参入により、腎臓病治療薬としてSGLT2の処方メリットの意識が全体的に強まってきているとの見方を示している。
- 今後については、SGLT2はRAS系阻害薬に並び、CKD治療の中心薬(標準治療薬)に定着する、薬剤的にはフォシーガvsジャディアンスの構図で展開と予測する。
- MRA、GLP-1等の新規薬剤は、SGLT2との併用データの構築が市場浸透・拡大の重要なポイントになると予測する
- 今後の臨床開発については、より幅広い症例への処方が可能であることから、DKDよりCKDでの適応取得が望ましいと述べる。
- 糖尿病治療薬はDKDでの適応取得はインパクトが弱いとの見方を示している。
■「CIインサイトレポート_CKD 2022」 全体概要
■「CIインサイトレポート_CKD 2022」Part別概要
- *CI(正式名称:コンペティティブ インテリジェンス)……
- 自社の方針、戦略意思決定、運営に影響する外部の情報を倫理的に収集、分析、管理する組織的な一連のプロセスを指す。
日本語では「競合情報分析」と訳されることが多い。 - [CIインサイトレポートの活用例]
- 自社の営業、マーケティング、研究開発の事業方針・戦略に関する意思決定の指標として
- 対象疾患市場・製品の Forecastingの指標として 等
■本件お問い合わせ先
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