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2023年11月06日
株式会社 社会情報サービス

カルテ症例提示の調査法により「医師にとってのPatient Centricity」を浮き彫りに
<HMICカンファレンス 2023 リサーチ会社セッション>
〜ユカリアと社会情報サービスの共同調査結果を発表〜

 弊社は、2023年9月27日開催のHMICカンファレンス 2023において、「医師にとってのPatient Centricityを理解する」という視点から心不全領域にフォーカスしたマーケットリサーチの実例を紹介しました。
 このプロジェクトは、株式会社ユカリアと株式会社社会情報サービスが共同で行ったもので、ユカリアの独自の電子カルテデータベースと社会情報サービスのプライマリーリサーチを統合した実験的な調査に基づく結果です。

 従来の質問手法では得ることが難しかった、医師にとっての「Patient Centricity = 必ずしもガイドライン通りではない、目の前にいる患者さんにとって最適な治療」についての理解を探るため、実際の患者の電子カルテデータを活用したプライマリーリサーチを行いました。この取り組みにより、患者さん一人ひとりに焦点を当てた治療選択に関する洞察が得られました。

 この調査の結果として、CKDを合併していないHFrEFの患者において、従来型の質問方法とカルテデータを活用した場合の質問方法では80%の医師で治療選択が異なることが明らかになりました。これは、医師が「目の前にいる患者さんにとって」最適な治療を考え、判断した結果であることを示しています。
 具体的には、従来型の質問方法に比べてカルテデータを活用した質問方法では、特にMRAを選択した医師が減少し、バソプレシン拮抗薬を選択した医師が増加しました。従来型の質問方法の場合と異なる薬剤を選択した理由として「過去の処方薬の効果」「検査値の推移」「治療経過から予想される現在の処方薬の効果」などがあげられ、「目の前にいる患者さん」への治療選択には現在の状況だけでなくそれまでの治療の経過が大事だということが分かりました。

 この実験的な調査において、電子カルテデータをプライマリーリサーチに活用することで医師の「患者さん一人ひとりを意識した治療選択」の意識を理解する一助になる可能性が示されました。
 引き続き、電子カルテデータをプライマリーリサーチに活用する手法の確立・精緻化に取り組み、医療業界におけるインサイトワークについてご提案してまいります。

※HMICカンファレンス 2023の概要は下記をご参照ください。
https://www.hmic.jp/program

■本件お問い合わせ先

株式会社社会情報サービス インテグレイティドビジネスインテリジェンス(IBI)部
e-mailml_ibi_pjt@ssri.com
■株式会社社会情報サービス
設立 1982年4月
資本金 2,700万円
代表者 代表取締役 牧田 孝
従業員数 137名
所在地 本社
〒162-0067
東京都新宿区富久町10-5 NMF新宿EASTビル 2F、3F
大阪支社
〒541-0046
大阪府大阪市中央区平野町4-6-3 大明ビル4F
関連会社 PDリサーチ株式会社
MDB株式会社
SSRI China Co., Ltd.(海外子会社)
SSRI Asia Pacific Co., Ltd.(海外子会社)
HIMA Research(海外関連会社)
URL https://www.ssri.com/
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