プレスリリース

　株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社は、2021年3月12日にPatientsMap2020US（2020年米国版）の販売を開始した。
　PatientsMapは日本、米国、中国、英国の世界4か国の医師39,000人の協力により、希少疾患を含む約400疾患の診療疾患の有無や診療患者数、新薬ニーズを調査した大規模データベースである。米国版は2012年にスタートして今回が2年ぶり5回目の調査となる。

　今回、このPatientsMapを用いてCOVID-19の流行下での推計患者数の変化について、前回調査2018年版と今回調査2020年度版を比較した結果を発表した。
　表1が今回調査の推計患者数が多かった上位20疾患について、前回との推計患者数の変化率を算出した結果となる。この結果を見ると、米国においては上位20疾患中17疾患の推計患者数が減少している。患者数が増加したのは、「心房細動（+121%）」、「不安障害（+5％）」、「慢性腎不全（血液透析なし）（+3%）」の3疾患のみで、「季節性アレルギー性鼻炎・花粉症（-29%）」や「インフルエンザウイルス感染症（-31%）」だけでなく、米国での国民病とも言われている「肥満症（-12％）」まで推計患者数が減少する結果となった。
　参考までに、同20疾患について日本版での調査結果をCOVID-19の流行前後の年で比較してみると、「慢性腎不全（血液透析なし）」以外の疾患は米国と同様に「心房細動（日本：+34%）」と「不安障害（日本：+8%）」以外の疾患については推計患者数が減少する結果となっている。

　これらの分析結果によって患者数の減少が日本だけでなく米国でも起きている可能性があると考えられ、今回のCOVID-19のような非常時においては受診動向にも多大な影響が及ぼされることが示唆される。
　なお、不安障害の患者数増に関しては、2021年2月8日に株式会社社会情報サービスがプレスリリースとして発表した生活者データ（NHWS）の結果からも同様の結果が得られており、医師調査の側面からもCOVID-19によって人々が不安な状態に置かれているという検証ができたのではないだろうか。

「PatientsMap2020年度　米国版」の概要

　M3 Global Researchパネルを対象に調査を実施。

なお、本サービスにつきましては、日本国内では、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。

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