プレスリリース

報道関係者各位
2026年01月26日
株式会社 社会情報サービス

【分析レポート】医師2万人への調査で判明した「対面回帰」の真実。
「若手医師」ほど高まるMR訪問へのニーズ、GP市場では進む「MR離れ」

株式会社社会情報サービスおよびエムスリー株式会社は、2万人以上の医師が回答する国内最大級の医師データベース「PatientsMap」の直近3年間(2023年~2025年)のデータを分析し、医師が重視する情報入手経路の変化に関する分析結果を発表しました。

新型コロナウイルス感染症の5類移行を経て社会活動が正常化する中、多くの製薬企業が「対面とデジタルのリソース配分」という経営課題に直面しています。本分析の結果、医師の属性によって情報チャネルへのニーズが「二極化」している実態が明らかになりました。

特に「若手医師におけるMR直接訪問ニーズの増加」と「GP(20床未満の医療機関)における対面ニーズの減少」は、チャネル別戦略とプロモーションデザインのための重要な示唆を含んでいます。

分析結果のハイライト

  • 全体傾向: 「MRの直接訪問」は復調、「WEB講演会」は高止まりで定着
  • 施設規模別: HP(20床以上)は「対面回帰」、GP(20床未満)は「効率化(デジタル)」へ二極化
  • 医師経験年数別: デジタル世代の若手医師こそ、実は「リアルなMR」を求めている

1.【全体傾向】 対面活動の再評価と、デジタルチャネルの定着
医師全体における情報入手経路の推移(図1)を見ると、パンデミック期に普及した「MRリモート面談」が減少に転じる一方、従来型の「MRの直接訪問」は増加傾向にあります。
特筆すべきは「講演会」です。対面活動が再開されても「リアル講演会」への回帰は見られず、「WEB講演会」が高い重視度を維持しています。これは、医師が「知識習得はデジタルの効率性(WEB講演会)」を、「信頼構築はリアルの対話(MR訪問)」を選択するという、ハイブリッド・モデルの最適解へ移行していることを示唆しています。

医師が重視する情報入手経路(推移)

2.【施設規模別】 HPは「対面回帰」、GPは「効率化」へ
施設規模別に情報入手経路の推移(図2)を見ると、戦略の分離が不可欠であることが明らかになりました。
HP(20床以上):「MRの直接訪問」の重視度が増加傾向にあり、明確な対面回帰が見られます。
GP(20床未満):「MRの直接訪問」の重視度は依然高いものの、年々低下傾向にあります。GP医師は「MR離れ」というよりも、診療の合間を縫って情報を得られる効率的なチャネルを選好しており、人的リソースの最適化が求められます。

施設規模別で医師が重視する情報入手経路(推移)

3.【医師経験年数別】 デジタル世代の若手医師こそが求める「対面の価値」
医師の経験年数による違い(図3)も顕著にみられます。
ベテラン医師(25年以上):MR訪問に対する重視度は横ばい(高止まり)です。
若手医師(10年未満):MR訪問に対する重視度が明確な増加傾向を示しています。WEBで基礎情報が完結するデジタルネイティブな若手医師だからこそ、臨床現場での個別の疑問や、WEBでは得られない「暗黙知」を提供してくれるMRの価値を再評価し始めていると考えられます。

医師経験年数別で医師が重視する情報入手経路(推移)

総括

今回の分析結果は、医師の情報収集行動における「一律の対面回帰」ではなく、属性による構造的な変化を示しています。 全体としては「知識習得はデジタル、信頼構築はリアル」という使い分けが進む中で、施設規模と世代による二極化が顕著となっています。病院勤務医やデジタルネイティブである若手医師に対しては、対面による「質」と「個別解」の提供が差別化の鍵となる一方、開業医市場ではデジタルを活用した「効率化」が求められます。製薬企業は、画一的なオムニチャネル戦略から脱却し、ターゲット医師の属性に合わせてリアルとデジタルの投資配分を緻密に最適化する「チャネル・ポートフォリオ」の再構築が急務と言えます。



調査結果の詳細

https://www.ssri.com/service/omnibus/patientsmap/analysis/20260126-2/

「PatientsMap」について

PatientsMapは、医療現場の医師のインサイトを多角的に収集・分析した医師調査データベースです。本調査レポートのような時系列データは、製薬企業の研究開発戦略の策定、新薬のポテンシャル評価、アンメットメディカルニーズの特定において、客観的なエビデンスとしてご活用いただけます。PatientsMapは、今後も医療現場の医師の声を可視化することで、医療の発展に貢献してまいります。
https://www.ssri.com/service/omnibus/patientsmap/

調査概要

調査対象 日本全国の医師(各年2万人超)
調査期間 2023年~2025年(各年1回実施)
調査方法 インターネット調査
分析項目 医師が「重視している情報の入手経路(最大3つ回答)」の経年推移

■本件お問い合わせ先

株式会社社会情報サービス
e-mailpatientsmap@ssri.com
株式会社社会情報サービス
設立 1982年4月
資本金 2,700万円
代表者 代表取締役 牧田 孝
従業員数 137名
所在地 〒162-0067
東京都新宿区富久町10-5 NMF新宿EASTビル 2F、3F
URL https://www.ssri.com/
エムスリー株式会社
設立 2000年9月
資本金 293億51百万円(2025年3月31日現在)
代表者 代表取締役 谷村 格
連結従業員数 15,360名(2025年3月31日現在)
所在地 〒107-0052
東京都港区赤坂1丁目11番44号 赤坂インターシティ10F
URL https://corporate.m3.com/
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