プレスリリース

　株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社は2013年11月にリリースした全国2万人の医師調査PatientsMap 2013データより、都道府県別のMR訪問数を集計・分析したSOVインデックスをリリースした。

　調査対象の53製薬企業について、全国推計MR訪問数から47都道府県別の推計を行っており、都道府県別のメーカーのMR訪問数や医師のカバーの状況を把握できる内容となっている。通常の医師調査ではサンプルサイズの過少によって都道府県別分析は難しいとされているが、サンプルサイズ2万人超を確保したPatientsMapでは、回答者数最小の島根県でも111人の医師より回答を得ており、統計的傾向値を捉えることが可能である。

　2万人の医師が53社のMRより受けた直近1か月の訪問数を、医師数25万8千人（「医師・歯科医師・薬剤師調査：2010年厚生労働省」よりPatientsMap対象診療科医師をカウント）を母集団として推計した。調査時期は2013年6月下旬－9月上旬。

　総MR訪問数は推計500万コール/月で、これを都道府県別にみると東京が1位で52万コールと全体の10.3％を占めた。2位は大阪で48万コール（9.5％）、3位は北海道で37万コール（7.3％）であった。
　2大都市を合せると全国の2割を占めることが分かった。東京と大阪は医師数も1位と2位であるが、北海道は医師数が7位であるものの、コール数のランクは3位に位置する。
　一方、最下位は沖縄の1万7千コール、次いで山梨2万1千コール、岩手2万6千コールの順。

　メーカー別の推計MR訪問数は、1位が第一三共で27万コール。2位は武田で26万コール、3位がアステラスで24万コールであった。上位3社を合せたコール数は全体の15％、上位10社では全体の42％を占める。
　MR訪問数上位3メーカーは全国の都道府県でほぼ上位3位内にランクインしており、東京は1位：第一三共、2位：アステラス、3位：武田、大阪は1位：武田、2位：第一三共、3位：アステラスという順になっている。一方で、ＭＳＤが栃木、山梨、岡山、沖縄の4県で、ファイザーが鳥取で1位となったほか、3位以内にノバルティスやＧＳＫなどがランクインし、大手外資も一定の地域で国内3大大手に食い込むケースも見られた。

　MR訪問数は、各企業のMR数の規模が反映されるが、いずれの企業も地域の人員配置を競合他社のMR数および各地域の患者数とのバランスのなかで戦略的に行う必要があるとされる。
　SOVインデックスは、上記包括的な分析の他に、53社各々の都道府県別訪問カバー率及びMR訪問数のデータを提供しており、社会情報サービスとエムスリーは、PatientsMapがメーカーMRの都道府県別のMR配置訪問計画の策定に活用できるとしている。

　なお、PatientsMapは2009年にスタートして以来、現在まで20社以上の製薬企業に利用されている。

「PatientsMap　2013」の概要

本調査は、エムスリー株式会社が運営する医療従事者向けポータルサイト「m3.com」の会員医師24万人のパネルのうち、診療科ごとに無作為にサンプリングし実施。

なお、本サービスにつきましては、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。

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