プレスリリース

　株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社はPatientsMap2014版より、ワクチン接種の実施状況を発表した。
　PatientsMap　2014は医師2万人を対象とした400以上の疾患診療率を把握した調査データベース。2009年からスタートし定期的に実施している。

　PatientsMapでは441疾患の診療率・患者数の他に、2013年版から22疾患のワクチン接種の実施状況も調査している。
　今回も22疾患を定期実施と任意実施の疾患それぞれ分けてここ一年での実施の有無と接種者数を質問した。
　それによると、インフルエンザは定期実施、任意実施ともに最も多くそれぞれ27.1%、38.15%の医師が行っているとしており2013年調査よりわずかに増加となっている。実施している人数を乗じ医師母集団への拡大推計を行った結果、それぞれの実施者数は、定期実施が938万人、任意実施が1,950万人。合わせると2,900万人に実施されたことになる。これも同様に2013年をやや上回った結果となった。

　定期実施では、2位MR(16.0％)、3位子宮頸がん（8.5％）。任意実施では、2位成人肺炎球菌（17.7％）、3位B型肝炎（16.6％）となっている。2013年調査との比較では、定期実施のMRと子宮頸がんは前回を下回っており、特に子宮頸がんは前回の15.2％からの大幅なダウンとなった。

　全体の傾向として、施設形態では、HP（100床以上の病院）よりもGP（99床以下で開業医中心）で実施率は高く、また、診療科では内科と小児科での実施率が明らかに高い傾向がみられた。また、子宮頸がんについては、産婦人科が47.1％と最も高く、次いで小児科26.3％、内科18.5％となっているが、これらは2013年調査に比べ大幅に下回った。

　ここ数年で、大手製薬企業がワクチンに特化した部門の設置を行ってきたが、今後これらの対象疾患や他の疾患を含み、医師の実施状況を診療科に及ぶまで把握することは、プロモーション戦略上も重要となってくことが示されたものといえる。

　PatientsMapは2009年にスタートして以来、現在20社以上の製薬企業に利用されている。

ワクチン接種医師実施率

n=20,288

※いずれも医師自身が実施している対象疾患をベースにしての比率

「PatientsMap　2014」の概要

本調査は、エムスリー株式会社が運営する医療従事者向けポータルサイト「m3.com」の会員医師24万人のパネルのうち、診療科ごとに無作為にサンプリングし実施。

なお、本サービスにつきましては、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。