プレスリリース

　株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社は、2021年3月12日に販売を開始したPatientsMap2020US（2020年米国版）のデータからCOVID-19の診療に関する分析結果を発表した。
　PatientsMapは日本、米国、中国、英国の世界4か国の医師39,000人の協力により、希少疾患を含む約400疾患の診療疾患の有無や診療患者数、新薬ニーズを調査した大規模データベースである。
　PatientsMap2020年米国版は2020年12月19日から2021年1月26日までの期間で調査が行われ直近一カ月の診療状況について聞いている.
なおPatientsMap日本版は2020年5月20日から8月27日までの期間で行われ5、6月の回収が中心となっており、調査時期が異なる点を考慮の上参考とされたい。

　米国の医師全体でのCOVID-19を診療した割合は31%であった。診療科では感染症科87%、救急・ICU76%、呼吸器科72%、一般内科61%が高い診療率となっている。また、Family Practice(日本ではかかりつけ医に近い)医師での診療率も58%と過半数であった。（表1）
　参考として日本版データは4～6月ごろの状況となるが、医師全体での診療した割合は3.4%で、診療科はHP救急・ICU、HP呼吸器科に集中し約20-25%であった。（表2）
　日米の人口に対する感染者数の差は比較に値しない差異とも言えるが、米国でのCOVID-19に対する医療環境は専門の診療科はもちろんのことホームドクターまで、厳しい状況下にあることがこの調査からも示された形となった。

　同調査では、「新薬の要望」も聞いている。米国医師の要望が最も高い疾患は前回2018年までは肥満が1位であったが、今回COVID-19（17.6%）が１位となり、肥満を抜いた形となった。
　現在、米国ではCOVID-19のワクチン接種が進んでいるが、新薬の要望については、ワクチン効果の動向や現在開発中の治療薬などの導入による評価が大きく影響してくるものと思われる。

「PatientsMap2020年度　米国版」の概要

　M3 Global Researchパネルを対象に調査を実施。

なお、本サービスにつきましては、日本国内では、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。

■本件お問い合わせ先