プレスリリース

　株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社は、PatientsMap 2022CN（2022年度中国版）のデータを利用し、中国における新薬ニーズの分析を行った。
　同データは、エムスリーグループ会社　医脈通が運営する医療従事者向けポータルサイトの会員医師に対して調査を行い、11106人の医師から回答を得た。

　回答医師全員をベースとした新薬要望をみると（表１）高血圧が最も高く29.5%、脂質異常症25.0%、糖尿病22.7%と診療比率の高い生活習慣病が上位となっている。日本は認知症、アメリカは肥満がトップであるが、中国では生活習慣病の新薬ニーズがまだまだ高いことが示された結果であった。

　一方、各疾患を診療する医師の要望が高い疾患を上位5疾患について全体、診療率１％以上、5％以上という区分で要望率の高い疾患をみてみたところ（表2）全体では診療率が0.01%と非常に低い疾患のカナパン病、や診療率0.05%のHTLV-1関連脊椎症（HAM）などが上位となるが、診療率１％以上、診療率5％以上の上位の疾患を見るとすべてがんであり、がんの治療薬への要望が高い結果となった。AML、ALL、胆管細胞がん、膵臓がん、小細胞肺がんへの要望が高いことが分かる。

　中国においても各種血液がん、固形がんについては日本やアメリカなどと同様に新薬ニーズが高いことが示された形となった。

全体の医師によるニーズと診療疾患に対するニーズの上位疾患は、医師の診療率（カバー率）が大きく異なり、マーケットが大きい生活習慣病の新薬の普及方法とがん対象新薬での普及アプローチ方法もまったく異なることも併せて示唆している結果といえる。

「PatientsMap 2022CN」の概要

なお、本サービスにつきましては、日本国内では、株式会社社会情報サービスとエムスリー株式会社が共同で提供いたします。

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